子育てが終わった人たちは、「子どもの成長ははやい。あっという間に大きくなった」とよく言います。


また、男性からは「仕事に追われ、気づいたら子どもは大人になっていた。もっと楽しめばよかった」という声がよく聞かれます。

 

実は、子どもが「本当に子どもらしい子ども」でいる期間は以外と短いのです。

個人差も大きいのですが、だいたい10才くらい、つまり小学4年生くらいまでではないでしょうか。

 

女の子はその頃から、そして男の子はその2年後くらいから思春期前期に入ります。

親との関係より友達との関係が重要になり、大人の相手をしてくれなくなります。

反抗期もやってきます。

 

ですから、それまでに親子の触れ合いを楽しんで、よい親子関係をつくっておいて欲しいと思います。

子どもが相手をしてくれるうちが花なのです。

「お母さん、お父さん…」と話しかけてくれるうちが花なのです。

 

みなさんは、仕事に時間を取られ過ぎて、子どもとの触れ合いやコミュニケーションがおろそかになっていませんか?

あるいは、自分のストレスを子どもにぶつけて、感情的に叱ってはいませんか?

 

それでは、貴重な今の時間がもったいないです。

そういうことを続けていると、よい親子関係をつくることはできません。

それどころか、親子関係が崩壊してしまうこともあります。

 

子どもが「本当に子どもらしい子ども」でいる期間は本当に短いのです。

その一日一日を大切にしてください。

 

子どもを叱るのはもうやめましょう。

叱ってもできるようにはなりません。

子どもの苦手なことやできないことを、いつまでもつついていてもいい芽は出ないのです。

 

そういうところは目をつむって許してあげてください。

その分、子どもの好きなことや得意なことをほめて伸ばしてあげましょう。

 

そして、親子の楽しい時間をもっと増やしましょう。

親子で一緒に何かをしたり、笑い合ったりする時間を大切にしてください。

子どもをたっぷりかわいがってあげてください。

 

子育て真っ最中の今は本当に大変な毎日だと思います。

でも、実は一番いいとき、人生の至福のひとときでもあるのです。

 

初出『聖教新聞』(2012年3月23日から連載)

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