子どもが成長していく上で、自己肯定感ほど大切なものはありません。


自分に自信を持っている子、自分を肯定できる子、「やれる」と思える子、こういう子なら積極的にチャレンジできますし、壁があってもがんばって乗り越えることができます。

 

私は、子どもの自己肯定感を育てる一つの方法として、写真の活用をオススメします。

つまり、子どもが輝いている姿を写真に撮って、見せてあげるのです。

 

輝いている姿とは努力の過程と達成の瞬間です。

 

努力の過程とは、例えば、一生懸命ピアノの練習をしている、夢中で絵を描いている、お風呂洗いに没頭している、真剣に勉強している、などです。。

 

そして、達成の瞬間とは、ピアノ発表会で堂々と演奏した、縄跳び大会で活躍した、賞状をもらった、すばらしい絵ができた、などです。

 

どんな子にも輝いている姿はたくさんあります。

でも、当の本人は意外とそのすばらしさが自覚できないものです。

 

しかも、忙しい生活の中でどんどん忘れ去ってしまいます。

これはもったいないことです。

 

写真によってそのすばらしい姿を切り取り、目に見える形にしてあげてください。

 

本人も気づかなかった自分のすばらしい姿を、写真によって自覚できるようにしてあげるのです。

同時に、「がんばったね」など、言葉でもほめてあげましょう。

 

そして、こういう写真を目につく所に貼っておきましょう。

すると、つね日ごろ見ることができ、自分の輝いている姿を繰り返し反芻できるようになります。

 

人間の脳は、本人が意識していないときも常に情報を集めているそうです。

そして、その情報を無意識のうちに再構築して意味づけているそうです。

 

つまり、このような写真を見ているうちに、いつの間にか子どもの中にある認識ができてくるのです。

 

「自分はけっこういい感じだ。自分はがんばっている。自分はやれる。がんばれる。努力できる。達成できる」と思えるようになるわけです。

 

これによって、自己肯定感が高まり、よい自己イメージが持てるようになります。

なんといっても証拠の写真があるのですから間違いありません。

 

初出『聖教新聞』(2012年3月23日から連載)

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