1年生を受け持っていたとき、生活科の授業で使うために、子どもたちにもっと幼いころの写真を持ってきてもらったことがあります。


そのとき、ある子が「前から思ってたけどぼくの写真あんまりない…」とぽつりと言いました。

 

その子は3人兄弟の真ん中なのですが、お兄ちゃんや妹と比べて自分の写真がかなり少ないということでした。

 

そのことで密かに胸を痛めていたのでしょう。

たぶん、親には言ったことがないと思いますが…。

 

これはけっこうよくあることで、一番はじめの子どものときは親も張り切って写真や動画を撮ります。

 

これが2人目になると減ることが多いようです。

 

そして、3人目はますます減る場合と、思い直してまたがんばって撮る場合があるようです。

たとえば、男、男と続いて3人目が女の子というような場合は増えるようです。

 

親はあまり意識していないと思いますが、子どもにとって、自分の写真や動画がほかの兄弟より少ないというのはさみしいことです。

場合によっては、親の愛情を疑うことにもつながりかねません。

 

子どもは親が公平かどうかについて非常に敏感です。

なぜなら、子どもという立場は弱いものであり、衣食住をはじめ多くのものを親に頼らざるを得ないからです。

 

ですから、親は公平にしているつもりでも、子どものほうは微妙な不公平を感じていることはあり得ます。

 

写真や動画もそうですが、ほめる回数、叱る回数、ちょっとしたものの言い方、触れ合いの度合いなど、何事においても意識して公平にする努力が必要です。自然に任せているだけでは必ず偏りが出ます。

 

みなさんのお子さんはどうでしょう?

態度には出さなくても、密かに不公平を感じているということがあるかも知れません。

 

お子さんの立場に立って、お子さんの視点で親としての日ごろの言動を振り返ってみてください。

 

初出『聖教新聞』(2012年3月23日から連載)

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