「忘れ物を減らすには?」というのも、私の講演の後によく出る質問の一つです。

中には、「自分が困れば懲りて直すだろうから放っておく」という人もいます。

でも、私はこのような自業自得方式で直った子を見たことがありません。


そもそも、これで直るならとっくの昔に直っていたはずです。

もう何度も困ってきているのですから。


実際は、放っておかれた子どもは直るどころかますます忘れ物が増えます。

忘れ物をすると授業への意欲もわきませんし、学力にも影響が出てきます。


また、忘れるたびに先生や友達に何か言われ、自信をなくしていきます。

そして、困っている自分に何の手助けもしてくれない親に対して愛情不足を感じるようになります。


これにはやはり親の手助けが必要です。

忘れ物が減るような合理的な工夫をしてあげてください。


例えば、学校に持っていく物をあちこちに置かないで、できるだけ一カ所に集めた持ち物コーナーをつくると効果的です。


リコーダーは居間、体育館シューズは靴箱、給食袋はダイニング、というようにあちこちに置いてあると忘れる原因になります。


この他にも、絶対忘れられない物は付箋紙に書いて靴の中に貼っておくとか、持ち物をホワイトボードに書き出してチェックするなどもいいですね。


習字セットなど細かい物が多い場合は、「持ち物集合写真」を撮っておいて、照らし合わせて確認するようにします。

こういう工夫は子どもだけでは無理ですから、親の主導でやってあげてください。


絶対にやって欲しいのは、その日のうちに親が予定帳を見て、ちゃんと次の日の支度ができているか確認することです。

これは月並みですが極めて効果的です。


もちろん、叱りながらでなく、親子の貴重な触れ合いの時間として楽しみながらやってください。


ぜひ、親の手助けで忘れ物を減らし、子どもをほめてあげてください。

子どもは親の愛情を感じますし、自信もついてきます。

やり方もわかってきて、だんだん自分でできるようになっていきます。


初出『聖教新聞』(2012年3月23日から連載)

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