私は今から十五年くらい前にパソコン教室に通っていました。
パソコンが苦手で、「このままではいけない」と思ったからです。

いつもは教師として子どもたちに勉強を教えている私でしたが、パソコン教室で教わる立場になれたのはとても新鮮な体験でした。

教室では、ある人はエクセル、またある人はプログラミングというように各自のコースが決まっていて、テキストや映像を見ながら自分で学習を進めます。
そして、わからないことがあったときは手を挙げてインストラクターを呼びます。

この方法は自分のペースで進められてとてもよいと思いました。
何よりありがたかったのは、わからないときすぐ教えてもらえるということでした。
しかも、何度同じことを聞いても優しく教えてもらえるのです。

そのおかげで楽しく快調に学習を進めることができ、いくつかのコースを修了することができました。

私は、わからないときすぐ教えてもらえるということは本当にありがたいことだと実感しました。
それで、私は「子どもたちに勉強を教えるときもこれが大切なのだ」と気づきました。

私たちは、子どもが勉強でわからないとき「自分でよく考えなさい」と言います。
もちろん、もともと学力が高い子に教えるときなど、この方がよい場合もあるかも知れません。

でも、そうでない子の場合これが大きな苦痛になり、それで勉強が嫌いになっていることも多いのです。
私もパソコン教室でわからないことがあったとき、その度に「自分でよく考えて」と言われていたらすぐ嫌になってしまったと思います。

子どもたちにももっと気軽に教えてあげて、快調にどんどん進ませてあげた方がよい結果を得られる、ということもあると思います。

初出『Smile1』(学研エデュケーショナル)

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