たとえば、やるべきことを後回しにして平気で遊んでしまう子がいたとします。
それは大人であるあなたにとって不快なことなので、短所とみなされます。

でも、それは見方を変えれば神経が太くて度胸がいいという長所でもあり得ます。

本人が大人になって仕事を始めたとき、大きな仕事を成し遂げる原動力になるかも知れません。

逆にやるべきことを先にやらないと気がすまない子がいたとします。
それは大人であるあなたにとって都合のいいことなので、長所とみなされます。

でも、それはまじめすぎて息が抜けないという短所でもあり得ます。
大人になって仕事を始めたとき、自らを追い込んでしまうことになる可能性もあるのです。

大人は自分たちにとって都合のいい面を長所とみなしてほめます。
そして、その逆を短所とみなして叱ります。
でも、本人が長い人生を生きていく上では、短所に見えたことが実は長所だったということがよくあるのです。

このようなわけで、子どもに対するいつもの見方を少し変えてみることをお薦めします。
「この子はこういうところが困る」と感じていることが、その子の生きる力に思えてくるかも知れません。

落ち着きがないというのは活動的ということでもあり、文句や愚痴が多いというのは溜め込まないということでもあります。
すぐ飽きてしまうというのは好奇心が旺盛ということでもあり、ぐずぐずしててきぱきできないというのは自分のペースでゆったりしているということでもあります。

今のあなたの見方が絶対的に正しいわけではありません。
それは、常にあなたに都合のいい見方になっているからです。
一度、自分の色眼鏡を外して子どもを見てみましょう。

初出『Smile1』(学研エデュケーショナル)

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