教師をしていたときのことです。
ある日、私は丸つけの仕方で子どもの意欲を高めることができるのではないかと思いつきました。

それで、子どもたちに10問の計算プリントをやらせて、得点によってその丸つけ方法を変えてみました。

9こ合っていた子には赤いボールペンで小さな丸を9こつけ、間違えていた1つには大きなバッテンをつけました。
そして、得点を表す「90」は小さく書きました。

8こ合っていた子には明るく華やかな色のやや太めのサインペンで派手な花丸を8こつけ、間違えていた2つには小さいレ点を申し訳なさそうにつけました。
そして、得点を表す「80」は派手に大きく「おめでとう」という感じで書きました。

テストを手渡しで返すとき一人一人の顔を見ていました。
すると、90点の子たちは「なんだ90点か」という感じでちょっと曇った表情になるのですが、80点の子たちは「やった80点だ」という感じでうれしそうな表情になりました。

冷静に考えれば90点の方がいいに決まっているのですが、やはり見た目の雰囲気やイメージが大きいのです。
後者の方だと「がんばったね。いいぞ」とほめられている気持ちになれて、勉強って楽しいと思えるのです。

テストだけでなく問題集、作文、書き取りの丸つけでも同じです。
「丸つけでほめる」という気持ちで子どもが喜ぶ丸つけを工夫してください。
大切なのは全体の雰囲気です。

全体がさみしい感じの丸つけでなく、華やかな花丸がいっぱいで「がんばってるね。いいぞ。その調子」というメッセージが伝わるようにしてください。

花丸に目をつければ「にっこり花丸」になりますし、その目にまつげをつければもっと楽しく華やかになります。
筆記具はきれいな色でやや太めのものがオススメです。

初出『Smile1』(学研エデュケーショナル)

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