子どもを伸ばすにはほめるのが一番です。
ほめない親や先生は子どもを伸ばすことはできません。

でも、それはわかっているけどいざとなるとほめることが見つからない、というひとも多いと思います。
そういうひとにオススメなのが部分をほめるという方法です。

たとえば子どもの漢字書き取り帳を見たとき、とてもほめられたものではないと思うかも知れません。
ところが、よく見ると中には比較的上手な字が必ずいくつかあります。

それを見つけ出して、一つ一つ花丸をつけながらほめてあげるのです。
これを毎日続けていれば、「ていねいに書きなさい」などと言わなくてもノートの字は日ごとにていねいになっていきます。

どうしても直させたい字があるときは、たくさんほめたあとで「じゃあ、これとこれだけ直そうか」と言えば喜んで直してくれます。

算数でも同じです。
正解でなくても途中まで合っているところはほめてあげてください。
正解でなくても、図を描いて考えようとした、式までは書けた、筆算でちゃんと繰り上がりが書けているなど、ほめられる部分はいくらでもあります。

勉強以外でも同じです。
絵を見たら、「花の色がとってもきれいだね」「犬が本当に動き出しそうだね」「影をつけて立体感を出してるね」とほめます。

サッカーの試合のあとは、「前半のスルーパスが最高だった」「いい声を出して引っ張ってたね」とほめます。

何でもそうですが、漠然と見ているとほめるところは見つかりません。
つねに部分に注目してほめるネタを探し出してあげましょう。
子どもはそういう大人が大好きになります。

初出『Smile1』(学研エデュケーショナル)

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