私が受け持った1年生のWさんは、絵を描くのが大好きでした。
しかも、彼女の絵の色遣いは、とてもきれいでセンスの良さが感じられました。

明らかに、他の子たちとは違うものを持っていると感じられました。

持って生まれたものと思っていましたが、家庭訪問でその理由が分かりました。
彼女の家のリビングに、ラッセンの絵が掛けられていたのです。
とてもすてきな絵で、しばらくそれを見ていた私は、心が満たされるような気持ちにな
りました。

そして、次に気付いたのは、その絵の色遣いと彼女の絵の色遣いがとてもよく似ている
ということでした。
彼女は毎日何時間もそのリビングで過ごすということを、お母さんから聞きました。
意識的にも無意識的にも、その絵を何百回も、いえ、何千回も見て、彼女は成長してき
たのです。

その中で、自然にラッセンの色遣いが彼女のものになっていったことは、当然と言えば
当然です。
また、色遣いだけではなく、構図やタッチなどといったものも影響を受けたことでしょ
う。

更に言えば、ラッセンの持つ美意識そのものに、深く影響されたと言っても良いでしょ
う。
それは、彼女の描く絵の中に自然に反映されてきます。
そのような経験を日常的にしていない子供たちの描く絵と違ってくるのも、また当然で
す。

何も高価な絵でなくて良いのです。
レプリカで十分です。
どうか、家の中にすてきな絵を一枚掛けてみてください。
できれば、それは、色の鮮やかな絵が良いと思います。
明るいタッチで、見ていて楽しくなったり、気持ちが落ち着いたり、癒されたりする絵
が良いと思います。

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