新年度が始まると、子供たちは新しい教科書をもらいます。
真新しいぴかぴかの教科書をもらうと、子供たちはとても喜びます。

ところで、皆さんは、お子さんの今年の教科書に既に目を通してみましたか?

もしまだでしたら、ぜひ一度目を通してみてください。
しかも、できるだけ早くやってください。

教科書には、一年間でその子が勉強することが凝縮した形で示されています。

我が子を伸ばしたいと真剣に考えている親の皆さんにとっては、得難い資料です。
バイブルと言っても良いかも知れません。

例えば、4年生の理科の教科書を見ておけば、今年我が子がゴーヤを栽培、観察するということが分かります。

そうすれば、スーパーでゴーヤを見つけたとき、それを話題にすることができます。

例えば、3年生の社会の教科書を見ておけば、今年我が子が昔の暮らしについて勉強するということが分かります。

そうすれば、休日に地域の郷土博物館へ連れて行って、興味を持たせておくことができます。

こういうほんの少しの準備があるか否かで、実際の授業に臨む際の子供の意識は随分違ってきます。

これらは、学校の授業の前の下準備です。
種をまく前の土作りと同じです。

これを教育用語で「レディネス」と言います。

例えば、教室の社会の授業で、これから昔の勉強をしようということになったときに、子供の意識は簡単に言うと2つに分かれます。

「昔のことなら自信があるぞ。やったあ。楽しみだな。」という気持ちになる子もいます。

「えっ!昔のことなんて言われても・・・あまりよく知らないからなあ。」という気持ちになる子もいます。

一度でも郷土博物館で昔の火鉢や石臼などを見たことがある子は、間違いなく前者になります。

この最初の意識は、勉強への意欲を決定付けます。

ほんの少しのレディネスの違いが、勉強が進むに連れて大きな学習成果の違いになってくるのです。

親が教科書の内容を把握していれば、生活の中で無理なく自然に我が子に下準備をさせることができるのです。

ぜひ、我が子の教科書に目を通してください。
できれば、目次をコピーして貼っておくと良いですね。
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