前回、私は、「親のストレスは子供にぶつけられるので、親は自分のストレスを上手にコントロールすることが大切だ」と書きました。
では、具体的にはどうすればいいのでしょうか?


まず、仕事を持っている人については、仕事の量が過重負担にならないようにすることが大切です。
仕事が大変でストレスがたまり、そのイライラを子供にぶつけている親はけっこうたくさんいます。
  

もちろん、仕事を減らせと言われても、そう簡単にはいかないかも知れません。
でも、子供が本当に子供らしい子供である時間は、驚くほど短いのも事実です。
その間、一番大切なのは何かという判断を間違うと、後で後悔することになります。
 

仕事はもちろん大切ですが、わが子はそれ以上に大切です。
二度と戻らない親子の掛け替えのない時間を大切にして欲しいと思います。
 

はっきり言わせてもらいますが、自分の仕事のストレスを子供にぶつけるなどというのは、絶対に許されないことです。
これは、肝に銘じておいて欲しいと思います。
 

次に、子育ての負担を一人で背負いすぎて、それが過重負担になっている人もいます。
とくに、旦那は仕事に出ていて、子供と二人きりで一日中過ごすという専業主婦の場合、そうなりやすいようです。
 

ましてや、雨が降っていて散歩にも出られず、家の中で二人切りで過ごすときなどはたいへんです。
子供は言うことを聞かないし、騒いだり泣いたりします。
こういうとき、イライラが募って、つい子供を怒鳴りつけたり叩いてしまったりということになりがちです。
  

私が教えた小学生の親の中にも、子育てを一人で背負いすぎている人がけっこういました。
そのほとんどはお母さんでしたが、みな例外なく、心にゆとりが持てない状態でいました。
 

子育てを一人で背負いすぎるのはたいへん危ないことです。
それは、親にとっても子供にとってもいいことは一つもありません。
 

まずは、連れ合いとの協力はその第一歩です。
そして、おじいちゃん、おばあちゃん、兄弟姉妹、親戚、友達など、いろいろな人たちに助っ人として協力してもらうことです。
 

「迷惑では?」「ムリかも」などと、初めから決めつけることはありません。
「ダメもと」で話してみるといいと思います。
先方もそういう気持ちでいたけど言い出せないでいた、などとということもよくあることです。
 

この他にも、行政の相談窓口や民間のサービスを利用することも考えられます。
各地にある子育てサークルで、子供を遊ばせながら他の親たちとおしゃべりするのもいいでしょう。