前回、私は、子供が安らかな毎日を送るために、受容と共感が大切だと書きました。
これについて、さらに具体例を挙げたいと思います。
 

たとえば、子供が「あ~、宿題やるのめんどくさい」と言ったとします。


それに対して、親は、すぐ「何言ってるの!ちゃんとやらなきゃダメでしょ」と答えてしまいがちです。 


でも、ここでは、まず、「そうだね。子供も毎日たいへんだよね」とか「ホントだな。お父さんも子供のころ宿題やるのが苦痛だったよ」などとたっぷり共感してやって欲しいのです。
 

「たいへんだけど、がんばって」などの励ましは、受容と共感の後にくるべきものです。
たっぷり共感してもらった後での励ましなら、子供は素直にがんばろうという気持ちになるものです。
 

子供も、やらなければならないことはわかっているのです。
わかってはいるけど、愚痴をこぼしてみたいのです。
大人であるみなさんも、わかってはいるけど愚痴をこぼしたくなるときがあると思います。
 

たとえば、仕事の愚痴を連れ合いにこぼしたとき、すぐ「何言ってるの!そんなこと言っても、仕方ないでしょ」と言われたらどうでしょう?
「わかってるよ!」と言い返したくなるはずです。
そして、イライラして、よけいやる気をなくすのがオチです。
 

「そうだよね。やることが多すぎだよね」などと共感してくれれば、心が安らぎます。
そして、「もう一がんばってみるか」という気持ちにもなろうというものです。
 

もちろん、子供が宿題をやらないままでいるのを放置していいということではなく、必ずやらせなければなりません。
でも、「やらせなければ」という気持ちを直接ぶつけてしまうのは、かえって逆効果なのです。
 

次に、子供が「○○を買って」とおねだりしたときのことを考えてみましょう。
もちろん、子供のおねだりを叶えてやることも大切です。
それによって、子供は親の愛情を確認するということもあるからです。
ですから、いつも買わないのがいいわけではありません。
 

でも、やはり買えないこともあります。
そういうときも、すぐ「ダメ、ダメ。ダメに決まってるでしょ」と門前払いするのではなく、まずは子供の気持ちに共感してやってください。
そして、最後に、「でも、ムリだよ」とか「でも、がまんして」などと言うのです。
 

私は、このような対応を「イエス、イエス・・・バット(but)」と呼んでいます。
「受容と共感」、そして「イエス、イエス・・・バット」、これらのキーワードを頭に入れて、ぜひ実行してください。
そうすれば、子供は親に自分の気持ちをわかってもらえていると感じて、安らかな気持ちで生活することができるのです。