子供が安らかな毎日を送るために、自己翻訳と並んでもう1つ大事なキーワードがあります。
それは、受容と共感です。 


つまり、ありのままの子供の気持ちや実状を受け入れて共感してあげることです。
これは、非常に大切なキーワードなので、いくつか例を挙げながら詳しく書きたいと思います。
 

たとえば、子供が友達とけんかしたことを話し出したとします。
そういうとき、子供は自分に都合のいいことばかり言うはずです。
 

親は、ついつい、それを止めて「自分に都合のいいことばかり言ってないで、自分のいけなかったことも言いなさい」と叱りたくなります。
 

でも、まずは言いたいことをたっぷり言わせてやることが大切です。
そして、「それは頭に来るね」「イヤだよね」などと共感してやってください。
 

言いたいことをたっぷり言って、自分の中にたまっていたものをすべて吐き出すと、子供はすっきりします。
しかも、親に共感してもらえたことで「自分の気持ちがわかってもらえた」と感じ、心が満たされ安らぎます。
 

この段階で、初めて、自分を客観的に振り返ることができるようになります。
このとき、「じゃあ、相手の子はどう思ったかな?」とか「自分には、いけないことなかった?」などと聞かれれば、冷静に振り返ることができます。
でも、それ以前ではムリなのです。
 

この段階に至れば、「○○君もイヤな気持ちがしたと思う」とか「実はオレもイヤなこと言っちゃった」などと素直に言えます。
「明日、どうする?」と聞かれれば、「謝って仲直りする」と言えるのです。
親の強制によってではなく、自分でそう言えるのです。
 



たとえば、子供が「塾をやめたい」と言い出したときも、同じです。
親は、なんとか続けさせたいと思っていることがほとんどなので、次のように言うことが多いと思います。
 

「ダメダメ。もう少しがんばりなさい」「何言ってるの!せっかくここまで続けてきたのに」「友達もがんばってるんだから、あなたもがんばりなさい」
 

親がこのような門前払いをしてしまうと、子供は気持ちの持っていき場所がありません。
そうではなく、ここでも、子供の言いたいことを受容的共感的に聞くことが大切です。
 

「そうなんだ。進み方が早すぎるんだね」「そうだね。同じ学校の子がいないと肩身が狭いってことはあるよね」というように、共感的に聞いてやるのです。
 

親が受容的共感的に聞いてくれると、子供は話しやすいので正直に話してくれます。
それによって問題点が明らかになり、解決の糸口が見つかることもあります。


また、問題点が明らかになり、「これは、やはりやめた方がいい」と親が判断する場合もあります。
また、親にわかってもらえただけで心が満たされて、子供ががんばり出すこともあります。